のぼうで有名、三階櫓見守る難攻不落の水城
忍城_御三階櫓03
忍城_御三階櫓03

忍城の見どころと散策ルート

忍城_忍城見取り図01
忍城_忍城見取り図01
忍城_行田市郷土博物館_全景模型01
忍城_行田市郷土博物館_全景模型01
忍城の最大の見どころは、「浮き城」とも称される独特の防御構造です。周囲を湿地帯で囲まれたこの城は、石田三成の水攻めにも耐えたとされ、その堅牢さと美しさが際立っています。また、復元された三階櫓も見逃せないスポットです。
忍城へは、秩父鉄道秩父本線「行田市駅」からまずは市役所方面に向かいます。(所要時間は徒歩で15分ほど)
城は市役所からすぐのところにあり、趣のある道を進み、東門、城内の土塀や伝進修館表門を巡りながら行田市郷土資料館を見学し、外堀の遺構が残る水城公園を目指すルートで紹介いたします。

目次

市役所から忍城に続く道

忍城_行田市役所から城へ続く道02
忍城_行田市役所から城へ続く道02
行田市役所の駐車場を抜けながら案内に従って進むと少し雰囲気のある門が見えてて来ます。奥にはカラフルな傘が吊り下げてあり不思議な空間になっています。

東門水濠

忍城_東門水濠01
忍城_東門水濠01
カラフルな傘がぶら下がる道を越えると東門水濠に出ます。
東門水濠は諏訪郭東側の水濠の一部を活用して整備されています。
正面に東門、右手には「忍城の鐘」、左手には御三階櫓が見えます。

御三階櫓

忍城_御三階櫓04
忍城_御三階櫓04
三の丸にあった御三階隅櫓を参考に現在の位置に移して再建されました。
現在の御三階櫓がある場所は、本丸からつながる諏訪郭の南東部にあたります。
櫓内は行田市郷土資料館とつながり貴重な歴史資料館となっています。

東門

忍城_東門01
忍城_東門01
忍城_城内の案内図01
忍城_城内の案内図01
御三階櫓の外観を見たら東門から城内に入ります。

土塀と鉄砲狭間

忍城_土塀と鉄砲狭間03
忍城_土塀と鉄砲狭間03
城内に入り左手に曲がっていくと、きれいな白壁の土塀と鉄砲狭間が見えます。

伝進修館表門

忍城_伝進修館表門01
忍城_伝進修館表門01
城内を右回りに進むと伝進修館表門があります。
元々は二の丸にあった藩校「進修館」の表門を移築したもので、切妻造りの高麗門で武家屋敷の表門として貴重な歴史的建造物です。

行田市郷土博物館

忍城_行田市郷土博物館01
忍城_行田市郷土博物館01
更にぐるっと回ると「行田市郷土博物館」が右手にあります。
行田市は、埼玉県の由来にもなった「さきたま古墳」など古代からの遺跡もあり古くから栄えてきた地でした。こうした歴史的な資料や成田氏など歴代の城主の甲冑など貴重な展示物を見学できます。

史跡忍城の鐘

忍城_史跡忍城の鐘02
忍城_史跡忍城の鐘02
郷土博物館を出て右側に「忍城の鐘」があります。
この鐘は、松平忠雅(ただまさ)が山形から備後福山(広島県)を経て桑名へと三度の移封の後に安住出来たのを記念して、享保2年(1717)に造られましたがその後焼失。現存するこの鐘は、子の忠刻(ただとき)が、父の愛した鐘を失った事を嘆き、宝暦14年(1764年)に再鋳したもので、文政6年(1823)に松平氏が桑名から忍へ移封されるのに伴い、忍城へ移されました。
鐘を覆っていた鐘楼は、城内二の丸の東隅にありましたが取り壊され、鐘のみが平成4年(1992)に現在の場所に移されました。

水城公園

忍城_水城公園02
忍城_水城公園02
東門を出て南に「忍城通り」を進むと水城公園に出ます。
水城公園は、城南東にあった水濠が一部残される形で公園として整備されました。
浮き釣りが楽しめる「しのぶ池」や薄紫色の絨毯を敷きつめたかのようなホテイアオイが美しい「あおいの池」などがあり市民の憩いの場所になっています。
実は御三階隅櫓は、この公園の北東付近にありました。

忍城の御城印と百名城スタンプ

忍城の御城印

御城印は、「行田市郷土博物館」で販売されています。
【住所】  〒361-0052 埼玉県行田市本丸17-23
【営業日時】火曜日から日曜日までの午前9時から午後4時30分まで
【休館日】 毎週月曜日が休館日。また、年末年始(12月29日~1月3日)も休館。

忍城の日本百名城スタンプ

百名城スタンプは、「行田市郷土博物館」に設置されています。
【住所】  〒361-0052 埼玉県行田市本丸17-23
【営業日時】火曜日から日曜日までの午前9時から午後4時30分まで
【休館日】 毎週月曜日が休館日。また、年末年始(12月29日~1月3日)も休館。

忍城の入城情報

【住所】  〒361-0052 埼玉県行田市本丸17-23
【営業日時】火曜日から日曜日までの午前9時から午後4時30分まで
【休館日】 毎週月曜日が休館日。また、年末年始(12月29日~1月3日)も休館。

忍城の歴史とイベント

忍城は「浮き城」の別名を持ち、連郭式の平城で、広大な水堀が特徴です。
城は埼玉県行田市に位置し、城の周囲には新忍川が流れています。かつての旧日光街道も近くを通り、交通の要所として栄えました。また、現在の御三階隅櫓の南東には当時の水堀の一部である水城公園も残り、豊かな自然と歴史的背景が調和し、散策にも最適な場所です。
創建は1478年で、成田氏によって築かれました。戦国時代には成田泰季、長親親子が石田三成の水攻めに耐えた逸話で知られています。その後、徳川家康の重臣・松平忠吉が城主となり、城を修築しました。江戸時代には譜代大名の居城として利用され、幕末まで存続しました。
毎年秋には「行田浮き城祭り」が開催され、忍城とその城下町が盛り上がります。祭りでは、武者行列や忍城攻防戦を再現したイベントが行われ、城の歴史を体感できます。また、行田の名物である「ゼリーフライ」の屋台も立ち並び、地元の文化を楽しむことができます。

忍城への行き方(交通アクセス)

飛行機で行く場合

忍城に一番近い空港は羽田空港で、車での所要時間は約1時間30分です。高速道路を利用すると、スムーズにアクセスできます。
羽田空港にあるレンタカーは以下です。
 トヨタレンタカー 羽田空港店
 TEL: 03-5757-1020
 ニッポンレンタカー 羽田空港営業所
 TEL: 03-3744-4190
 オリックスレンタカー 羽田空港店
 TEL: 03-5757-8543

新幹線・電車で行く場合

一番近い新幹線の駅は、JR高崎線の「熊谷駅」です。
熊谷駅から秩父鉄道で「行田市駅」下車が最も近いです。
又、熊谷駅からは、行田駅やバスを利用してアクセスできます。

車で行く場合

一番近い高速道路のインターチェンジは、東北自動車道の「羽生インターチェンジ」で、そこから車で約30分です。

駐車場

以下の駐車場が便利でしょう。
名称: 行田市役所駐車場
住所: 〒361-0052 埼玉県行田市本丸2-6
(忍城へは徒歩約5分)

製作スタッフ紹介

記事担当

倉の丞
倉の丞
歴史作家。城郭ナビゲーター。
城巡り歴は約40年ほど。防衛施設としての城もさることながら城下町としての街づくりが好き。
特に江戸時代の教育・文化・経済に強く惹かれています。
日本100名城、日本続100名城を中心に訪れたお城の数は150城を超え、2025年に200城を目指し日夜研鑽中。
現在、城トリップで仲間たちと城巡りの情報交換を行いながら記事更新しています。

※写真は「写真AC」を使用