名園兼六園、多様な石垣と美しい海鼠塀の城
金沢城 五十間長屋と菱櫓、橋爪門続櫓
金沢城 五十間長屋と菱櫓、橋爪門続櫓

金沢城の見どころとイベント

金沢城 石川門石垣
金沢城 石川門石垣
 金沢城 石川門左の海鼠塀
金沢城 石川門左の海鼠塀
金沢城 五十間長屋と石垣(粗加工石積み)
金沢城 五十間長屋と石垣(粗加工石積み)
金沢城の見どころは、
・石垣のデパートといわれる多種多様な石垣が見学できるところ
・「海鼠塀」と呼ばれる白漆喰とグレーの瓦が格子状に並んだ美しい文様が壁や櫓に使われているところ
で五十間長屋と菱櫓、橋爪門続櫓にも用いられています。
また、金沢城周辺には見所が非常に多く、東に隣接した日本三大庭園の一つ「兼六園」を筆頭に、南側には「金沢21世紀美術館」や「国立工芸館」、西側には「尾山神社」、北側には金沢の台所「近江町市場」や歓楽街の「ひがし茶屋街」など多くの観光客で賑わっています。

目次

金沢城へのアクセス方法

飛行機で行く場合

小松空港から北陸自動車道を使って車で約36分

▼レンタカーは以下
・トヨタレンタカー小松空港受付カウンター TEL:0761-24-0100
・日産レンタカー小松空港内案内所 TEL:0761-24-1123
・ニッポンレンタカー 小松空港カウンター TEL:0761-24-0919
・オリックスレンタカー 小松空港西店 TEL:0761-23-3900

▼バスで行かれる場合
小松空港からバスでJR金沢駅西口3番出口(約40分)
料金や発着場所はこちらから
https://www.komatsuairport.jp/access/bus.html
時刻表はこちらから
http://www.hokutetsu.co.jp/airport-bus
北陸鉄道テレホンサービスセンター
TEL: 076-237-5115 (8:00~19:00 年中無休)

新幹線・電車で行く場合

北陸新幹線:金沢駅下車
・JR金沢駅からタクシーで約10分
・JR金沢駅からバスで
 ・金沢駅東口から「11錦町B線 東部車庫行き」で「兼六園下、金沢城2・3」下車、金沢城橋爪門まで徒歩で7分
 ・金沢駅西口から「19笠舞駅西線[鞍月広場経由] 大桑本町行き」で「香林坊2・3」下車、
  金沢城橋爪門まで徒歩で7分
・JR金沢駅から徒歩で30分

車で行く場合

北陸自動車道 金沢西ICから県道25号を通って約30分
北陸自動車道 金沢東ICから城北大通り/国道359号を通って約20分
北陸自動車道 金沢森本ICから城北大通り/国道359号を通って約20分
■金沢城、カーナビの登録は以下の情報で!
住所:〒920-0937 石川県金沢市丸の内1−1

駐車場

金沢城周辺の駐車場で一般車が入れるのは兼六駐車場、石引駐車場の2つあります。
■兼六駐車場
住所:金沢市小将町1-53
普通車482台
24時間営業(年中無休)

■石引駐車場
住所:金沢市石引4丁目380番
普通車370台
24時間営業(年中無休)

金沢城、最寄りの場所からのアクセス方法

金沢城 石川門(百間堀緑地からみた眺め)
金沢城 石川門(百間堀緑地からみた眺め)
金沢城は加賀100万石前田家の居城で、かつて「尾山」といわれた丘陵地帯に築かれた梯郭式平山城です。加賀一向宗の総本山「尾山御坊」の跡地に造られたため、別名「尾山城(おやまじょう)」とも呼ばれています。
金沢城はJR金沢駅からバスで向かうと便利です。
西口からは北鉄バスが、東口からは兼六園シャトルバスが出ています。
いずれも所要時間は10分程度で、西口の北鉄バスは5番乗り場からが便利です。
駐車場は、城東側にある「石川県兼六駐車場」が広くて便利でしょう。駐車場からは石川門にすぐにたどり着けます。
以下にて、石川門から河北門を見ながら二の丸に進み、菱櫓・五十間長屋・橋爪門続櫓をその後、玉泉院庭園、鼠多門、三十間長屋のある本丸の石垣や櫓跡を巡るルートで城内の建造物をご紹介していきます。

金沢城を散策する

三の丸(石川門)

金沢城 石川門の二重櫓(正面左側)
金沢城 石川門の二重櫓(正面左側)
金沢城 石川門入口
金沢城 石川門入口
金沢城 石川門入口からのぞく三の丸
金沢城 石川門入口からのぞく三の丸
兼六園に一番近い桂坂口から登城するとまずは、石川門が見えてきます。
石川門は1759年(宝暦9年)に第11代藩主、前田に治脩によって再建された江戸時代から現存する櫓門です。左側に二重櫓、右側に多門櫓が続き美しい海鼠塀で囲まれています。
当時は、石川門前が水堀となっており、城東側を守る重要な防衛施設でした。

新丸(河北門)

金沢城 河北門
金沢城 河北門
金沢城 河北門(三の丸からの眺め)
金沢城 河北門(三の丸からの眺め)
金沢城 河北門(内部)
金沢城 河北門(内部)
石川門をくぐり、真っすぐ北側二の丸方面に向かうと右手に「河北門」が見えてきます。
河北門は北の大手口から新丸に続く正門の役目を果たしていたと考えられ、高麗門の「一の門」、ニラミ櫓、枡形土塀、そして多門櫓の「二の門」といったつくりになっています。
石川門から進むと「二の門」が中心になって見えます。

二の丸(菱櫓・五十間長屋・橋爪門続櫓、橋爪門)

金沢城 菱櫓と五十間長屋
金沢城 菱櫓と五十間長屋
金沢城 橋爪橋
金沢城 橋爪橋
金沢城 五十間長屋2階内部
金沢城 五十間長屋2階内部
河北門を右手に見ながら進み石垣伝いに左に回り込むと二の丸です。
正面奥左側から菱櫓・五十間長屋・橋爪門続櫓と土塀が見えます。3つの建物はつながっており内部を見ることができます。
五十間長屋の入口から入り正面奥の菱櫓の階段を登り、菱櫓3階から金沢市内を眺めることができます。2階部分でつながっている五十間長屋・橋爪門続櫓と進み、一階に降り出口に出るルートです。木造復元された内部は広く、「木造軸組工法」と呼ばれる当時の建築技法が垣間見えて非常に興味深いです。

玉泉院丸(玉泉院丸庭園、鼠多門と鼠多門橋)

金沢城 玉泉院丸庭園
金沢城 玉泉院丸庭園
金沢城 鼠多門
金沢城 鼠多門
金沢城 鼠多門入口から見える尾山神社境内
金沢城 鼠多門入口から見える尾山神社境内
橋爪門から西に向かうと玉泉院丸です。玉泉院とは織田信長四女で2代藩主利長の正室となった永姫のことで、歴代藩主の私邸があった場所です。
玉泉院丸庭園は、3代藩主利常によって造園された池泉回遊式の大名庭園です。
池内には一の島、二の島、三の島があり、松の緑、奥に見える石垣や三十間長屋と相まって独特の空間を創り出しています。
玉泉院丸の西端には新たに「鼠多門と鼠多門橋」も木造復元されましたので、こちらも合わせ見学したいところです。

本丸跡(三十間長屋と櫓跡)

金沢城 三十間長屋
金沢城 三十間長屋
金沢城 本丸内の石垣
金沢城 本丸内の石垣
金沢城 戌亥櫓跡
金沢城 戌亥櫓跡
玉泉院丸庭園から東に階段を登っていくと本丸跡です。本丸内には三十間長屋と櫓跡が見えます。
三十間長屋は二層二重の多門櫓で、石川門と同じく江戸時代から現存する貴重な建築物で国の重要文化財に指定されています。
本丸を後にして石川門に出て兼六園に向かいましょう。

金沢城、近くの観光地情報

おすすめ観光スポット①|兼六園

兼六園 徽軫灯籠と内橋亭
兼六園 徽軫灯籠と内橋亭
兼六園 唐崎松
兼六園 唐崎松
兼六園 瓢池
兼六園 瓢池
兼六園は、水戸の偕楽園、岡山の後楽園と並ぶ日本三大名園の1つです。
河岸段丘の丘陵を使って造られた梅の名所【偕楽園】。青々とした芝生と四季の植物をめでる【後楽園】、そして兼六園は、松と石塔が随所に使われた庭園で、四季の色合いも豪華絢爛な大名庭園です。
もともとは、金沢城の外郭として城の一部として造園されました。
現在の形になっていったのは、加賀藩5代藩主・前田綱紀の時で、当時作事所(土木建築の作業所)であった場所に蓮池御亭を建てたことが始まりです。
以来、増改築を加えて加賀藩13代藩主・前田斉泰の時代に現在の形になりました。
園の名前である「兼六」は中国宋の時代の詩人・李格非の書いた「洛陽名園記」の、宏大・幽邃・人力・蒼古・水泉・眺望の「六勝を兼備する」という意味で付けられたものです。
総面積、11.4hの広大な敷地内に、根上松や唐崎松の力強く伸びる緑、曲水に沿った菊桜の美しいピンク、いたるところに見える石塔と苔の幽玄さ、そして命の流れを表現した池や噴水、茶室や御亭と見所満載です。
兼六園 夕顔亭
兼六園 夕顔亭
兼六園 根上松
兼六園 根上松
兼六園 瓢池の滝
兼六園 瓢池の滝

金沢城から兼六園への行き方

金沢城石川門を出てすぐにあります。
紺屋坂の案内所でチケットを購入して桂坂を登りながら園内を散策します。 
タクシー乗り場もこの案内所近くです。

おすすめ観光スポット②|尾山神社と長町武家屋敷

尾山神社 神門
尾山神社 神門
尾山神社 本殿
尾山神社 本殿
長町武家屋敷
長町武家屋敷
尾山神社は金沢城鼠多門をくぐり鼠多門橋を越えた場所にあります。
戦国時代金沢城と尾山神社がある場所は、一向宗門徒の城跡があり「尾山御坊」と呼ばれていました。
信長の名を受けた柴田勝家らに平定された後、城郭として整備されていき、神社仏閣を祭るエリア(=尾山神社)と城郭(=金沢城)に分かれていきました。
尾山神社といえばなんといっても珍しい和漢洋が折衷した「神門」でしょう。ステンドグラスのようなガラス細工の門頭部はなんとも美しく奇妙な感じがします。
門を抜けると香林坊という門前町の繁華街にでます。これを更に西に真っすぐ突き当り「長町六の橋」手前を左折すると昔の武家屋敷の面影を残す不思議なエリアに入ります。金沢市足軽歴史館を初めに徒歩20分圏内にはいたるところに当時の雰囲気を感じる建築物が残ります。
川沿いを歩きながらぜひ「長町武家屋敷」まで足を運んでみてください。

金沢城から尾山神社と門前町への行き方

金沢城鼠多門を出てすぐにあります。
橋を渡って進むと急に静寂な林の緑に包まれた寺院が見えてきます。

おすすめ観光スポット③|金沢21世紀美術館

金沢21世紀美術館
金沢21世紀美術館
金沢21世紀美術館 スイミングプール
金沢21世紀美術館 スイミングプール
金沢21世紀美術館 展示物
金沢21世紀美術館 展示物
金沢21世紀美術館といえば、なんといってもレアンドロ・エリッヒ作の「スイミング・プール」でしょう。
プールの中にいる人の写真、見たことがある人も多いのでないでしょうか。
金沢城【いもり堀】近くにあるこの美術館には、大小様々な展示室があり、世界のアートを体感できる空間になってます。
見学できる茶室もあるのでぜひ覗いてみてはいかがでしょうか。

金沢城から金沢21世紀美術館への行き方

金沢城石川門から徒歩15分ほど、いもり堀から徒歩5分、百間堀通り南「広坂北」交差点のすぐ向かいにあります。

おすすめ観光スポット④|ひがし茶屋街

ひがし茶屋街
ひがし茶屋街
ひがし茶屋街 金箔パフェ
ひがし茶屋街 金箔パフェ
主計町茶屋街
主計町茶屋街
金沢には有名な茶屋街(=芸妓遊びができる繁華街)がいくつかあります。その中で最も有名なのが「ひがし茶屋街」です。
中央の石畳に左右に江戸時代の茶屋が軒を並べる写真、見たことがある人も多いのでないでしょうか。
「金箔ソフト」や「てんぷら料理」などが有名です。奇抜でおいしいインスタ映えの街、ぜひ足を運んでみてください。

金沢城からひがし茶屋街への行き方

徒歩で20分ほどですが、緩やかですが上り道ですので、バスもしくはタクシーでの移動がおすすめです。
徒歩の場合、百万石通りを北に向かって浅野川大橋を超えて進みます。川手前が主計町というもう1つの茶屋街で、川を超えて右折してすすむとひがし茶屋街にでます。
タクシーならば、石川門を出てすぐ兼六園案内所前にタクシー乗り場がありますのでここから向かうのがいいでしょう。所要時間5分ほどで600円ぐらいだと思います。
バスならば、「兼六園下」のバス停で乗車、「橋場町」下車ですぐです。所要時間は15分ほどです。

金沢城の御城印と百名城スタンプ

金沢城の御城印

御城印は販売されていません。

金沢城の日本百名城スタンプ

金沢城の日本百名城スタンプは以下で押せます。
二の丸案内所
住所:〒920-0937 石川県金沢市丸の内1−1
※五十間長屋近くにあります。

金沢城の入城情報

所在地

住所:〒920-0937 石川県金沢市丸の内1−1

開城時間

金沢城は城内への入口が、石川門、鼠多門の主に2つあります。
石川門、鼠多門ともに開城は、8:00~17:00です。
また、城内の各櫓や庭園の見学時間は以下です。
■河北門 9:00-16:30
■橋爪門続櫓/橋爪門 9:00-16:30
■菱櫓   9:00-16:30
■鼠多門 9:00-16:30
■五十間長屋 9:00-16:30
■玉泉院丸庭園 8:00~17:00
■兼六園 4:00~18:00(冬季は5:00~17:00)

休城日

年中無休

料金

■菱櫓・五十間長屋・橋爪門続櫓/橋爪門セットで
個人
・大人(18歳以上) 320円
・小人(6歳~18歳未満) 100円
※団体は30名以上は別料金です。
■河北門、鼠多門は無料

製作スタッフ紹介

記事&写真担当

倉之丞
倉之丞
歴史作家。城郭ナビゲーター。
城巡り歴は約40年ほど。防衛施設としての城もさることながら城下町としての街づくりが好き。
特に江戸時代の教育・文化・経済に強く惹かれています。
日本100名城、日本続100名城を中心に訪れたお城の数は150城を超え、2025年に200城を目指し日夜研鑽中。
現在、城トリップで仲間たちと城巡りの情報交換を行いながら記事更新しています。