老中多数輩出の出世城、巨大土塁と武家屋敷
佐倉城 馬出し空壕
佐倉城の見どころとイベント
佐倉城の見どころは何といっても秀忠を支えた名老中「土井利勝」が築城した城郭と土塁でしょう。天然の地形をうまく利用した城は鹿島川、高崎川を外堀として活用し、主要な武家屋敷を丸ごと堀で囲んだ総構えになっています。加えて要所に馬出しを設けて防御力を高めました。
佐倉城は本丸・南出丸・西出丸など、城を構成する曲輪や土塁の保存状態は良好です。中でも城の防御に大きく貢献した巨大馬出空堀は圧巻です。
また城下町には土塁の壁に埋もれるように武家屋敷が並ぶ街並みや、竹の青さがなんとも不思議な空間となっているひよどり坂など散策が楽しめる道筋が数多くあります。
佐倉城では桜の名所としても有名で、毎年3月中旬に佐倉・時代まつりが開催されます。
本丸では佐倉藩時代から伝わる古武術の演武が、二の丸では甲冑体験や三逕亭でのサムライ体験などが見どころです。加えて各種イベントや展示も行われます。
佐倉城は本丸・南出丸・西出丸など、城を構成する曲輪や土塁の保存状態は良好です。中でも城の防御に大きく貢献した巨大馬出空堀は圧巻です。
また城下町には土塁の壁に埋もれるように武家屋敷が並ぶ街並みや、竹の青さがなんとも不思議な空間となっているひよどり坂など散策が楽しめる道筋が数多くあります。
佐倉城では桜の名所としても有名で、毎年3月中旬に佐倉・時代まつりが開催されます。
本丸では佐倉藩時代から伝わる古武術の演武が、二の丸では甲冑体験や三逕亭でのサムライ体験などが見どころです。加えて各種イベントや展示も行われます。
目次
佐倉城へのアクセス方法
電車で行く場合
京成佐倉駅より徒歩約20分
バス:駅南口、ちばグリーンバス田町車庫行き
「国立博物館入口」または「国立歴史民俗博物館前」下車 → 徒歩約5分
JR佐倉駅より徒歩約25分
バス:駅北口、ちばグリーンバス田町車庫行き
「宮小路町」下車 → 徒歩約10分(くらしの植物園方向)
「国立博物館入口」・「国立歴史民俗博物館前」下車 → 徒歩約5分
バス:駅南口、ちばグリーンバス田町車庫行き
「国立博物館入口」または「国立歴史民俗博物館前」下車 → 徒歩約5分
JR佐倉駅より徒歩約25分
バス:駅北口、ちばグリーンバス田町車庫行き
「宮小路町」下車 → 徒歩約10分(くらしの植物園方向)
「国立博物館入口」・「国立歴史民俗博物館前」下車 → 徒歩約5分
車で行く場合
東関東自動車道・四街道ICから20分
東関東自動車道・佐倉ICから20分
東関東自動車道・佐倉ICから20分
駐車場
あり/200台/無料
駐車台数制限あり
駐車台数制限あり
佐倉城、最寄りの場所からのアクセス方法
佐倉城は千葉県佐倉市城内町にある連郭式平山城で、「鹿島城」や「鹿島山城」という別名もあります。
これはこの地方の有力豪族鹿島幹胤(みきたね)が最初に築城したことが由来です。
京成佐倉駅から歩いて約20分、JR佐倉駅から徒歩約25分です。また両駅からはバスでもアクセス可能で、「国立博物館入口」・「国立歴史民俗博物館前」バス停で下車してから5分で着きます。京急佐倉駅前、JR佐倉駅前にはレンタルサイクリングがあるので、これを使うと便利に城巡りできるでしょう。今回は、JR佐倉駅から徒歩で、武家屋敷・麻賀多神社、ひよどり坂に立ち寄って城南堤の土塁跡、出丸と水堀を散策後、愛宕坂から本丸を目指すルートでご紹介いたします。
これはこの地方の有力豪族鹿島幹胤(みきたね)が最初に築城したことが由来です。
京成佐倉駅から歩いて約20分、JR佐倉駅から徒歩約25分です。また両駅からはバスでもアクセス可能で、「国立博物館入口」・「国立歴史民俗博物館前」バス停で下車してから5分で着きます。京急佐倉駅前、JR佐倉駅前にはレンタルサイクリングがあるので、これを使うと便利に城巡りできるでしょう。今回は、JR佐倉駅から徒歩で、武家屋敷・麻賀多神社、ひよどり坂に立ち寄って城南堤の土塁跡、出丸と水堀を散策後、愛宕坂から本丸を目指すルートでご紹介いたします。
佐倉城を散策する
武家屋敷と麻賀多神社
JR佐倉駅から北に徒歩10分ほど向かうと土塁の中に屋敷がすっぽりおおわれた不思議な空間が広がります。ここが旧武家屋敷跡です。
現在は、旧河原家住宅、旧但馬家住宅、旧武居家住宅の3棟が公開しています。横道には侍通しが闇討ちしたといわれる「くらやみ坂」もあります。
坂を登って5分ほど進むと佐倉藩鎮守、麻賀多神社があります。
現在は、旧河原家住宅、旧但馬家住宅、旧武居家住宅の3棟が公開しています。横道には侍通しが闇討ちしたといわれる「くらやみ坂」もあります。
坂を登って5分ほど進むと佐倉藩鎮守、麻賀多神社があります。
ひよどり坂
武家屋敷通りに隣接した古径(こみち)で、武家屋敷から城南堤に抜ける美しい竹林です。
江戸時代そのままに残るこの坂道には、四ツ目垣、御簾垣、鉄砲垣などが効率的に配され、今にも侍が出てきそうな雰囲気です。
江戸時代そのままに残るこの坂道には、四ツ目垣、御簾垣、鉄砲垣などが効率的に配され、今にも侍が出てきそうな雰囲気です。
城南堤の桜並木
1688年以降に構築された強大な土塁跡です。当時は西側が湿地帯で更に西側は川になっていたことから、出丸と武家屋敷を囲み、城北西部の急な斜面となっていた天然の要害を補助的に守るための施設だったのではと考えられています。
現在は、土塁上に桜が植えられ、桜並木として訪れた方々の目を楽しませてくれます。
現在は、土塁上に桜が植えられ、桜並木として訪れた方々の目を楽しませてくれます。
南出丸
南出丸は本丸のすぐ南側に設けられた出丸です。清水御門の隣にあったことから「清水出丸」とも呼ばれています。西側の出丸とともに城内でも水堀に面している出丸として有名です。ちなみに清水御門には、城外に出る際に堀をまたぐための引き橋も備えられていました。
西出丸
西出丸は本丸の北側に突出している出丸です。南出丸とともに城内でも水堀に面しているのが特徴となっています。
南出丸に比べるとより突出が際立っており、東以外の三方が水堀に囲まれています。加えて南東側にも水堀が伸びてきている構造です。なお西出丸のすぐ南東隣には、先程ご紹介した薬医門があります。
南出丸に比べるとより突出が際立っており、東以外の三方が水堀に囲まれています。加えて南東側にも水堀が伸びてきている構造です。なお西出丸のすぐ南東隣には、先程ご紹介した薬医門があります。
薬医門(移築城門)
薬医門は西出丸と城外を繋ぐ道沿いに建てられている門です。佐倉城跡の遺構でも唯一建物として残っている点で一見の価値があります。
かつて城内に設置されていましたが、佐倉市内の酒造家の土井家や甚大寺への移築を経て、1983(昭和58)年に現在地に移築されました。以上のような経緯から「移築城門」という別名もあります。なお門がかつてどのあたりに設置されていたのかは、現在も謎のままです。
かつて城内に設置されていましたが、佐倉市内の酒造家の土井家や甚大寺への移築を経て、1983(昭和58)年に現在地に移築されました。以上のような経緯から「移築城門」という別名もあります。なお門がかつてどのあたりに設置されていたのかは、現在も謎のままです。
巨大馬出空堀
巨大馬出空堀は城跡の東側、国立民族歴史博物館のすぐ南側にある防御遺構です。佐倉城跡で最も象徴的なスポットで、1983(昭和58)年に国立歴史民俗博物館開館に合わせて復元されました。
佐倉城が往時の姿を誇っていた頃は、本丸側から椎の木門を出たところにあるという位置関係でした。なお「馬出」とは、門や虎口を守るために配置された小規模な曲輪のことです。敵を容易に門に近づけないようにする機能を持っていました。同時に塀の内側などから鉄砲や弓矢で狙撃できるようになっていたのも特徴です。
復元前の発掘調査の結果、巨大馬出空堀は長辺121m・短辺40mでコの字型を呈していることが明らかにされました。加えて空堀部分の深さも5.6mであることが確認されており、城の防御力を劇的に高める上で重要なものでした。なお復元の際は3m程度の深さに調整されています。
なお巨大馬出空堀は、佐倉城内でも屈指の桜スポットになっています。毎年3月下旬から4月にかけて空堀沿いが佐倉で彩られるさまは見に行ってみる価値が高いです。
佐倉城が往時の姿を誇っていた頃は、本丸側から椎の木門を出たところにあるという位置関係でした。なお「馬出」とは、門や虎口を守るために配置された小規模な曲輪のことです。敵を容易に門に近づけないようにする機能を持っていました。同時に塀の内側などから鉄砲や弓矢で狙撃できるようになっていたのも特徴です。
復元前の発掘調査の結果、巨大馬出空堀は長辺121m・短辺40mでコの字型を呈していることが明らかにされました。加えて空堀部分の深さも5.6mであることが確認されており、城の防御力を劇的に高める上で重要なものでした。なお復元の際は3m程度の深さに調整されています。
なお巨大馬出空堀は、佐倉城内でも屈指の桜スポットになっています。毎年3月下旬から4月にかけて空堀沿いが佐倉で彩られるさまは見に行ってみる価値が高いです。
二の丸・三の丸
巨大空堀を右に見ながら進むと、自由広場に出ます。ここは以前三の丸があった場所で、ここから北側が二の丸でした。
茶室三逕亭やハリス・タウンゼント像を見ながら進むと右側が二の丸、左が本丸です。
茶室三逕亭やハリス・タウンゼント像を見ながら進むと右側が二の丸、左が本丸です。
本丸、銅櫓(角櫓)跡
銅櫓跡は本丸の天守閣跡のすぐ北隣りにあった櫓の跡です。土井利勝が当時の将軍から拝領されたと言われています。もともとは江戸城の吹上の庭に建てられたものを佐倉城内に移築したものです。1457(康正3/長禄元)年に太田道灌が江戸城を築城した頃からあったと伝えられています。
建物自体は当初は3層でしたが、江戸城から移築した際に2層とされました。間取りは6間四方でした。また木造ではあったものの、屋根の部分だけ銅瓦葺であったところが名前の由来となっています。
建物自体は当初は3層でしたが、江戸城から移築した際に2層とされました。間取りは6間四方でした。また木造ではあったものの、屋根の部分だけ銅瓦葺であったところが名前の由来となっています。
天守台跡
天守台跡は本丸の最も西側にある区域です。土井利勝が1617年に城を落成させた際に完成した三重四階建てで、白い壁が特徴のものでした。
基部が梁間7間・桁行き8間で、建物自体の高さは90尺と考えられています。幕府が築城について厳しい取り決めをしていたため、飾り破風など派手なものは一切設置されていません。主に武器庫として使われており、内部に設置された武具方役所が鉄砲・槍などの武器や甲冑などを管理・保管していました。
天守閣自体は1813(文化10)年に盗賊が忍び込んだ際、火を灯した提灯を放置したために全焼してしまいます。以降は再建されることなく明治維新を迎えました。
現在ではかつて天守閣があったことを示す石碑が建っています。天守閣があった場所らしく、上の部分が瓦屋根のデザインになっているのが特徴です。なおすぐ隣には樹齢400年の「夫婦モッコク」が植えられています。千葉県の指定天然記念物にも選ばれており、利勝が大坂の陣から帰還した際に戦勝を祝うために植えたという言い伝えがあります。
基部が梁間7間・桁行き8間で、建物自体の高さは90尺と考えられています。幕府が築城について厳しい取り決めをしていたため、飾り破風など派手なものは一切設置されていません。主に武器庫として使われており、内部に設置された武具方役所が鉄砲・槍などの武器や甲冑などを管理・保管していました。
天守閣自体は1813(文化10)年に盗賊が忍び込んだ際、火を灯した提灯を放置したために全焼してしまいます。以降は再建されることなく明治維新を迎えました。
現在ではかつて天守閣があったことを示す石碑が建っています。天守閣があった場所らしく、上の部分が瓦屋根のデザインになっているのが特徴です。なおすぐ隣には樹齢400年の「夫婦モッコク」が植えられています。千葉県の指定天然記念物にも選ばれており、利勝が大坂の陣から帰還した際に戦勝を祝うために植えたという言い伝えがあります。
佐倉城の御城印と百名城スタンプ
■佐倉城の御城印
佐倉城では御城印を販売しています。
・京成佐倉駅前観光案内所
住所:〒285-0014 千葉県佐倉市栄町8-7
TEL:043-486-6000
開館時間:8時30分~17時
休館日 :年末年始
料金:窓口販売:1枚300円、ネット販売:1枚400円(別途送料100円)、郵送販売:1枚400円(別途送料100円)
・リブロ レイクピアウスイ店
住所:〒285-0837 千葉県佐倉市王子台1-23
TEL:043-463-8031
営業時間:10:00~21:00
定休日:なし
■佐倉城の日本百名城スタンプ
日本百名城スタンプは以下で希望者にのみ貸し出しとなります。
・佐倉城址公園管理センター 建物内スタンプ台
住所:佐倉市城内町官有無番地
TEL:043-484-0679
開館時間:午前9時~午後5時(4~10月)、午前9時~午後4時30分(11~3月)
休館日 :1月1日~3日は休館
・国立歴史民俗博物館
住所:〒285-8502 千葉県佐倉市城内町117
TEL:043-486-0123
開館時間:9時30分〜17時(3~9月)、9時30分~16時30分(10~2月)
休館日 :月曜日(ただし休館となる日が休日にあたる場合は開館し、翌日を休館日とします)、年末年始(12月27日~1月4日)
佐倉城では御城印を販売しています。
・京成佐倉駅前観光案内所
住所:〒285-0014 千葉県佐倉市栄町8-7
TEL:043-486-6000
開館時間:8時30分~17時
休館日 :年末年始
料金:窓口販売:1枚300円、ネット販売:1枚400円(別途送料100円)、郵送販売:1枚400円(別途送料100円)
・リブロ レイクピアウスイ店
住所:〒285-0837 千葉県佐倉市王子台1-23
TEL:043-463-8031
営業時間:10:00~21:00
定休日:なし
■佐倉城の日本百名城スタンプ
日本百名城スタンプは以下で希望者にのみ貸し出しとなります。
・佐倉城址公園管理センター 建物内スタンプ台
住所:佐倉市城内町官有無番地
TEL:043-484-0679
開館時間:午前9時~午後5時(4~10月)、午前9時~午後4時30分(11~3月)
休館日 :1月1日~3日は休館
・国立歴史民俗博物館
住所:〒285-8502 千葉県佐倉市城内町117
TEL:043-486-0123
開館時間:9時30分〜17時(3~9月)、9時30分~16時30分(10~2月)
休館日 :月曜日(ただし休館となる日が休日にあたる場合は開館し、翌日を休館日とします)、年末年始(12月27日~1月4日)
佐倉城の入城情報
所在地
住所:〒285-0926 千葉県印旛郡酒々井町本佐倉781
TEL:043-484-0679:佐倉城址公園管理センター
TEL:043-484-0679:佐倉城址公園管理センター
開城時間
散策自由
休城日
年中無休
料金
無料
製作スタッフ紹介
記事
歴史作家。城郭ナビゲーター。
城巡り歴は約40年ほど。防衛施設としての城もさることながら城下町としての街づくりや江戸時代の教育・文化・経済に強く惹かれています。
日本100名城、日本続100名城を中心に訪れたお城の数は150城を超え、2025年に200城を目指し日夜研鑽中。
現在、城トリップで仲間たちと城巡りの情報交換を行いながら記事更新しています。
城巡り歴は約40年ほど。防衛施設としての城もさることながら城下町としての街づくりや江戸時代の教育・文化・経済に強く惹かれています。
日本100名城、日本続100名城を中心に訪れたお城の数は150城を超え、2025年に200城を目指し日夜研鑽中。
現在、城トリップで仲間たちと城巡りの情報交換を行いながら記事更新しています。
写真
男女数名のスタッフにて撮影。
基本、みんな城好き。うんちく好きもいれば、人物像が好きなスタッフも。
基本、みんな城好き。うんちく好きもいれば、人物像が好きなスタッフも。