幕末に散った少年隊、空に聳える本丸高石垣
本丸東櫓石垣
本丸東櫓石垣

二本松城の見どころとイベント

三の丸内部から見た箕輪門と付け櫓
三の丸内部から見た箕輪門と付け櫓
三の丸石垣と二本松少年隊の像
三の丸石垣と二本松少年隊の像
三の丸石垣
三の丸石垣
城の見どころは、城づくりの名手・蒲生氏郷、加藤嘉明の2人が改修した石垣で、本丸直下の高石垣を蒲生が、箕輪門と附櫓(木造復元)のある三の丸高石垣を加藤が建造しています。また丹羽氏によってつくられた城下町は、奥州街道沿いに集まる商人街(現在の二本松駅周辺)と新丁通り(新丁切通し)、久保丁通り(久保丁切通し)があり、城下の武家屋敷がつながるという非常に防御の堅い郭構造となっています。二本松駅から徒歩で向かう際にはどちらかの通りを使うことになると思いますので、切通しの跡を探索してみてください。
二本松城内には、丹羽光重公が造園した改修式の庭園もあり、四季折々の樹木や花々をめでることができます。中でも、有名な秋の二本松菊人形は毎年6万人以上の方々が場内を巡りながら彩鮮やかな菊の花を堪能しています。

目次

二本松城へのアクセス方法

飛行機で行く場合

福島空港から車・タクシーで約50分

▼レンタカーは以下
・トヨタレンタカー 福島空港店 TEL:0247-57-1371
・日産レンタカー 福島空港カウンター店 TEL:0247-57-1373
・ニッポンレンタカー 福島空港営業所 TEL:0247-57-1377
・オリックスレンタカー 福島空港カウンター TEL:024-925-0543

▼バスで行かれる場合
郡山駅まで連絡バスで約40分、そこからJR電車で22分
リムジンバスの時刻表は以下からご確認ください。
https://www.fks-ab.co.jp/access/limousine.php
福島交通 TEL:024-944-5400

郡山駅からJR東北本線福島行で22分、JR二本松駅下車です。
・二本松駅から徒歩で約30分
・二本松駅からタクシーで約8分

新幹線・電車で行く場合

東北新幹線:郡山駅下車
郡山駅からJR東北本線福島行で22分、JR二本松駅下車です。
・二本松駅から徒歩で約30分
・二本松駅からタクシーで約8分

車で行く場合

・東北自動車道 二本松ICから車で20分
ICから県道52号線に向かい県道345号線を経由して行くとスムーズに着きます。
■二本松城、カーナビへの登録は以下の情報で!
住所:福島県二本松市郭内

駐車場

霞ケ城公園第一駐車場~第四駐車場
住所:〒964-0904 福島県二本松市郭内3丁目
利用時間:24時間営業
料金:無料
※おトイレも近くにあります

二本松城、最寄りの場所からのアクセス方法

二本松城は平地に居館や二の丸、三の丸を、標高345mの山頂付近に本丸を配した梯郭式平山城で、JR二本松駅から北に、上り坂を徒歩約20分で入口の箕輪門に到着します。(入口から更に坂道や石段を上ると15分ほどで本丸にも到着。)
二本松城の本丸が「白旗が峰」にあることにちなみ、「白旗城」とも言われます。
二本松城の本丸への道筋は大きく分けて2つあります。
まず1つ目は、JR二本松駅から徒歩で2つの旧切通し(新丁通り、久保丁通り)を上って、箕輪門をくぐり大手道から本丸へ登るルート。
もう1つは、三の丸駐車場に車を止めて箕輪門から前述のルートを上るか、そのまま本丸近くの駐車場まで上り(止められる車の数は限られます4、5台か)、本丸直下の石垣群を眺めながら上るルートです。

二本松城を散策する

三の丸石垣群と箕輪門

三の丸内部から見た箕輪門と付け櫓
三の丸内部から見た箕輪門と付け櫓
三の丸石垣群と箕輪門
駐車場から東側に向かっていくと、加藤嘉明により構築されたといわれる見事な三の丸石垣と白土塀が目に飛び込みます。その奥には、箕輪門(現存)と木造復元された附櫓が見えてきます。左にある戊辰戦争で命をなくした二本松少年隊の群像を見ながら門をくぐると、三の丸下段になります。

三の丸

三の丸内洗心亭
三の丸内洗心亭
三の丸は、下段と上段に分かれています。
三の丸下段にはやや低めの石垣跡が残り、大手通をたどって上っていくと本宮館跡にたどりつきます。
また下段を西側に向かって道を進むと、やや左側に大きな芭蕉池が見えてきます。
池を道なりに進むと「七つ滝」、さらに道なりに進むと「洗心亭」が見えてきます。
「洗心亭」からの眺めは芭蕉池や三の丸、箕輪門までがよく見えますので足を運んでみてください。

洗心亭

洗心亭から見た霞池
洗心亭から見た霞池
洗心亭は、二本松城内に建てられた茶室の1つで、17世紀なかごろに建てられました。
建物は木造平屋建て、寄棟、茅葺屋根で、通常内部は閉まっているため見ることができませんが、数寄屋風の座敷で主に茶室して利用されていたといわれています。江戸時代前期の貴重な茶室建築物として福島県指定重要文化財に指定されています。

二の丸から本丸の高石垣へ

二之丸乙森駐車場から見た本丸石垣
二之丸乙森駐車場から見た本丸石垣
搦手門石垣跡
搦手門石垣跡
三の丸、二の丸から本丸へはうっそうとした木々の先を登山するかのように、細い道を大きく蛇行しながら進んでいきます。
本丸への登城ルートは大きく分けて2つあり、「搦手門」側(城の西側)から道を縫うように向かうルートと、大手通を急な石段を上りながら向かうルートです。

高石垣と本丸

本丸天守台石垣
本丸天守台石垣
本丸西側石垣
本丸西側石垣
本丸枡形虎口
本丸枡形虎口
細い道を上っていくと、本丸の大きな高石垣が目に飛び込んできます。
蒲生氏郷によってつくられたといわれる石垣は、実に立派で綺麗です。
登城階段を上ると枡形虎口となっており、死角をつくる5角形の構造で本丸天守が一番奥(北側)に配置されています。
残念ながら天守や櫓、塀はありませんが、西に安達太良山の峰々、南に城下が広がる本丸からの眺めはまさに絶景です。

二本松城、近くの観光地情報

■二本松城の城下町とおすすめ観光スポット
二本松城下町やおすすめ観光スポットについてご紹介します。

おすすめ観光スポット①|智恵子の生家・智恵子記念館

智恵子の生家・記念館は、画家の高村智恵子が生まれた家であり、生家の裏庭に当時の酒蔵をイメージした智恵子記念館があります。
高村智恵子は、明治時代末期から大正時代にかけての女流洋画家で、いくつもの作品を残しています。病を患ってからは、病院で千数百点もの紙絵を制作しています。
夫の高村光太郎が、智恵子との純愛を書いた不朽の名作『智恵子抄』も有名です。

智恵子の実家は造り酒屋を営んでおり、生家の1階には、新酒の醸成を伝える杉玉が下がっています。酒名は「花霞」でした。2階には智恵子の部屋が残されており、当時の面影をそのまま復元したものになります。
智恵子記念館には、智恵子が描いた美しい紙絵や当時の女性画家としては珍しい油絵などが展示してあります。病に侵されながらも描き続けた作品からは、智恵子の様々な思いが伝わってくるのではないでしょうか。
智恵子が生まれ育った家や、美しい作品を一度見に訪れてみては。

二本松城から智恵子の生家・智恵子記念館への行き方

二本松城三の丸入口から徒歩で東に20分ほどです。

おすすめ観光スポット②|安達太良山

安達太良山は、標高が1700mの活火山のひとつであり、日本百名山と花の百名山に選ばれています。磐梯朝日国立公園内の南端にあり、南から北へ和尚山、安達太良山、船明神山、鉄山・箕輪山、鬼面山と連なっており、全体で約9kmにもわたります。
万葉集や多くの詩人に詠われており、詩人・彫刻家の高村光太郎は、「 あれが阿多多羅山、あのひかるのが阿武隈川 」などと詠み、智恵子のふるさととしても知られています。

鉄山と船明神山に囲まれた「沼ノ平」は、荒々しい山肌がそそり立ち、月世界を思わせるような不気味な姿をしています。また、東に広がる勢至平・僧悟台には、高山植物も多く、初夏には天然記念物の「しゃくなげ」が咲き、秋には名所として有名な紅葉が、冬には山麓一帯が一面銀世界のスキー場となります。

安達太良山は、ロープウェイを利用すると約1時間半ほどで山頂に到着するため、登山初心者や家族連れでも気軽に楽しむことができます。見どころは、安達太良山連峰を一望できる「薬師岳パノラマパーク」やエメラルドグリーンの美しい滝つぼを見ることができる「魚止滝」などです。安達太良連峰鉄山の下には山小屋「くろがね小屋」があり、源泉かけ流し温泉やお代わり自由の秘伝レシピ「名物くろがね小屋カレー」など、多くの登山者に親しまれています。

四季を通じて楽しむことができる安達太良山に訪れ、美しい渓流や自然に心を和ませてみてはいかがでしょうか。

二本松城から安達太良山への行き方

県道354号 経由で16分で、安達太良山登山者駐車場に到着します。

二本松城の御城印と百名城スタンプ

二本松城の御城印

二本松城では御城印を販売しています。
・二本松駅観光案内所
住所:〒964-0917 福島県二本松市本町2丁目262
TEL:0243-22-0785
・にほんまつ城報館
住所:〒964-0904 福島県二本松市郭内3丁目303−5
TEL:0243-22-6630
・二本松市観光連盟事務局(二本松市役所観光課内)
住所:964-0915 福島県二本松市金色403−1
TEL:0243-55-5122
料金は1枚200円です。

二本松城の日本百名城スタンプ

日本百名城スタンプは以下で希望者にのみ貸し出しとなります。
二本松市歴史資料館受付窓口
住所:〒964-0917 福島県二本松市本町1丁目102
TEL:0243-23-3910
 開館期間:通年開館
 開館時間:午前9時から午後5時(入館は午後4時30分まで)
 休館日: 毎週月曜日(祝日にあたるときは、その日以降の最初の休日でない日)
      年末年始(12月29日から1月3日)

二本松城の入城情報

所在地

開城時間

城郭内は24時間営業です。

休城日

特になし

料金

無料

製作スタッフ紹介

記事&写真担当

倉之丞
倉之丞
歴史作家。城郭ナビゲーター。
城巡り歴は約40年ほど。防衛施設としての城もさることながら城下町としての街づくりが好き。
特に江戸時代の教育・文化・経済に強く惹かれています。
日本100名城、日本続100名城を中心に訪れたお城の数は150城を超え、2025年に200城を目指し日夜研鑽中。
現在、城トリップで仲間たちと城巡りの情報交換を行いながら記事更新しています。