日本三大史跡、古代東北を治める強大な国府跡
多賀城_外郭南門跡03
多賀城_外郭南門跡03

多賀城跡の見どころとイベント

多賀城_01
多賀城_01
多賀城_政庁跡02
多賀城_政庁跡02
多賀城_あやめ圓02
多賀城_あやめ圓02
多賀城は、奈良から平安時代にかけて東北を治めた国府であり城柵。奈良の平城京、福岡の大宰府ととも日本三大史跡として有名です。
松島丘陵に築かれた広大な敷地には、復元された朱塗りの美しい外郭南門、政庁跡や東門、西門跡、そして1300年の悠久の時を刻む多賀城碑など、古代東北の姿を想像させる史跡が点在します。
神亀元年(724)、大野東人(おおののあずまひと)によって創建され、11世紀の中頃に終焉を迎えるまで、古代東北の政治・文化・軍事の中心地としての役割を果たしました。
780年、伊治呰麻呂の乱にて一度は焼失するもののその後再建され、802年の坂上田村麻呂による蝦夷征伐や11世紀後半の前九年の役、後三年の役でも兵站基地として活躍しました。
1961年(昭和36年)に本格的な発掘調査が始まり、1966年(昭和41年)に国の特別史跡に指定され現在に至ります。
政庁跡のほかに外郭東門、舘前遺跡、多賀城廃寺跡の発掘なども行われ、現在は外郭南門の復元が進められています。
城南東にはあやめ園があり来場者の目を楽しませてくれます。

目次

多賀城跡へのアクセス方法

飛行機で行く場合

仙台空港から仙台空港アクセス線で25分(快速17分) JR仙台駅下車
JR仙台駅から東北本線に乗り換えて12分ほど JR国府多賀城駅下車
タクシーで向かう場合は25分~30分程で到着です。
仙台空港からリムジンバスに乗る場合は、10~15分程でJR岩沼駅もしくはJR館腰駅下車、東北本線で向かいます。

新幹線・電車で行く場合

東北新幹線、東北本線、仙山線、仙石線 JR仙台駅下車。
JR仙台駅から東北本線に乗り換えて12分ほど JR国府多賀城駅下車。
国府多賀城駅から徒歩15分ほどです。

車で行く場合

・三陸沿岸道路多賀城ICから約1、2分。
■多賀城跡、カーナビへのセットは以下の情報で!
多賀城有料駐車場 料金所
住所:宮城県多賀城市市川坂下
駐車料金は1時間無料、以降は30分ごとに100円です。

駐車場

多賀城有料駐車場 料金所
住所:宮城県多賀城市市川坂下
駐車料金は1時間無料、以降は30分ごとに100円です。

多賀城跡、最寄りの場所からのアクセス方法

最寄りの駅は、JR東北本線「陸前山王駅」あるいは「国府多賀城駅」です。
仙台から向かう場合には「陸前山王駅」が1駅前にありますが、史跡散策するなら近隣に施設も近い「国府多賀城駅」がおすすめです。
今回は、「国府多賀城駅」から向かうルートを紹介します。

多賀城跡を散策する

東北歴史博物館

国府多賀城駅南口を出るとすぐにあります。
円形のホール上の建物が目印のきれいな博物館ですぐにわかります。
東北歴史博物館は、1999年に開設された東北の旧石器時代から近現代までの歴史を展示する博物館で、前身である東北歴史資料館を継承発展した形で生まれました。
展示物はその歴史の古い順に9つのコーナーに分かれ、多賀城に関する資料や展示物もおかれています。

多賀城廃寺跡

博物館を後にして5分ほど歩くと、多賀城廃寺跡にでます。
多賀城跡と同時に創建された付属寺院で、講堂を正面に、東側に三重の塔、西側に金堂を配置し、多賀城同様に築地塀で囲んでいたと考えられます。
このような配置は、大宰府の付属寺院である観世音寺に酷似しており、近隣で見つかった土器に「観音寺」と墨書されたものが発掘され、当時「かんのんじ」または「かんぜおんじ」という名前であったとのではとみられます。

多賀城舘前遺跡

いったん、国府多賀城駅北口に戻ります。
舘前遺跡は駅ロータリの目の前にあります。
多賀城跡南東の独立丘陵にあった遺跡で、中央の四面廂付建物を囲むように掘立柱建物6棟が配置されていました。
9世紀前半頃の上級役人(国司クラス)の邸宅、または役所的な施設であったと考えられています。

多賀城外郭南門(復元)

多賀城_外郭南門跡02
多賀城_外郭南門跡02
舘前遺跡を後にして多賀城外郭南門までは徒歩15分ほどです。
朱塗りと白壁が非常に美しい門です。
復元された南門は、8世紀中ごろ、政庁第二期と呼ばれる時代のもので、正面入り口の重要な位置に配された高さ14mもある格式高い門でした。
当時の築地塀も合わせて再現する予定とのこと。現在もまだ工事中ですが全容公開が楽しみですね。

多賀城石碑

門をくぐるとすぐ右手に石碑があります。
花崗砂岩で作られた石碑で、高さ1.96m、幅1m、暑さが50cmある石一面に文字が刻まれています。
設置した藤原朝狩が蝦夷平定を成し遂げた自身の功績を西の京にアピールするためのもので石碑も西を向いています。

多賀城政庁跡

多賀城_政庁跡03
多賀城_政庁跡03
多賀城_政庁跡04
多賀城_政庁跡04
多賀城のほぼ中央に位置して内部は築地塀に囲まれ、東西103m、南北116mもあったと考えられています。
塀の内部には石敷広場があり、その東西に西脇殿、東脇殿を北側に正殿、さらにその北側に後殿があったとされ、重要な政務や儀式が執り行われていたと推察されます。

多賀城外郭東門跡

政庁跡から管理事務所を通って一本道を北東に5分ほど進むと多賀城外郭東門跡があります。
多賀城外郭東門は、創建当初は、四脚門の形で建てられていましたが、奈良時代に現在の発掘現場にコの字型に変わりました。コの字の2つの角には櫓を配置していたようです。

多賀城跡の御城印と百名城スタンプ

御城印販売場所

現在は販売しておりません。
ただし、2024年中に販売開始の予定あり。
※多賀城創建1300年を記念して御城印の販売を計画しているとのこと。

日本100名城スタンプ設置場所

多賀城跡管理事務所
住所:多賀城市市川大畑16
電話番号:022-368-5309
時間:9:00~16:00(押印は管理事務所の閉所時も可能)
閉所日:年末年始(12月28日~1月3日)
※多賀城政庁跡北側にあります。

多賀城跡の入城情報

所在地

多賀城石碑跡
住所:〒985-0864 宮城県多賀城市市川田屋場16

開城時間

年中無休で24時間出入りできます。

休城日

年中無休

料金

無料

製作スタッフ紹介

記事担当

倉の丞
倉の丞
歴史作家。城郭ナビゲーター。
城巡り歴は約40年ほど。防衛施設としての城もさることながら城下町としての街づくりが好き。
特に江戸時代の教育・文化・経済に強く惹かれています。
日本100名城、日本続100名城を中心に訪れたお城の数は150城を超え、2025年に200城を目指し日夜研鑽中。
現在、城トリップで仲間たちと城巡りの情報交換を行いながら記事更新しています。

※写真は「写真AC」を使用