維新の英知集まる本丸と広大な水堀の沈み城
佐賀城 本丸歴史館(本丸御殿 外御書院)12
佐賀城の見どころとイベント
佐賀城と言えば、武家の質素な暮らしぶりと実務的な機能美を兼ね備えた本丸御殿が有名です。
儒学にとどまらず、英語やオランダ語などの外国語、砲兵学など広く海外も見据えた藩の教育は、江藤新平や大隈重信といった明治維新に活躍した数多くの政治家を輩出する基礎をつくりました。
佐賀城本丸歴史館として復元された本丸御殿内には、海外を見据えた教育を行ってきたことがわかる数多くの資料や貿易品となった陶磁器などが展示されています。
また、建物の梁や外板と漆喰の白壁のコントラストが非常に美しく、圧倒的な広さの畳の間の趣からは凛とした武家の気品を感じます。
本丸御殿を出て本丸に出ると、佐賀の乱の銃痕が生々しく残る鯱の門、幕末の動乱で活躍した「アームストロング砲」などが目に付きます。
二の丸にはきれいな土塁と天守や隅櫓用の石垣、三の丸は南、西、北側に大きな水堀が残ります。
江戸時代はさらに多布施川を活用した広大な外堀があり、有事の際は水を流して湿地帯にして敵の攻撃を防ぐ「沈み城」だったといわれています。
現在もその名残としての出丸跡が残り、多布施出城跡(天祐寺)や大財端城跡(清心院)などが寺院として現存します。
このほか歴代の城主が眠る「佐嘉神社」や「松原神社」、最新鋭の大砲づくりを可能にした反射炉跡など質実剛健がぴったりの佐賀城下町の雰囲気をぜひ味わってみてください。
儒学にとどまらず、英語やオランダ語などの外国語、砲兵学など広く海外も見据えた藩の教育は、江藤新平や大隈重信といった明治維新に活躍した数多くの政治家を輩出する基礎をつくりました。
佐賀城本丸歴史館として復元された本丸御殿内には、海外を見据えた教育を行ってきたことがわかる数多くの資料や貿易品となった陶磁器などが展示されています。
また、建物の梁や外板と漆喰の白壁のコントラストが非常に美しく、圧倒的な広さの畳の間の趣からは凛とした武家の気品を感じます。
本丸御殿を出て本丸に出ると、佐賀の乱の銃痕が生々しく残る鯱の門、幕末の動乱で活躍した「アームストロング砲」などが目に付きます。
二の丸にはきれいな土塁と天守や隅櫓用の石垣、三の丸は南、西、北側に大きな水堀が残ります。
江戸時代はさらに多布施川を活用した広大な外堀があり、有事の際は水を流して湿地帯にして敵の攻撃を防ぐ「沈み城」だったといわれています。
現在もその名残としての出丸跡が残り、多布施出城跡(天祐寺)や大財端城跡(清心院)などが寺院として現存します。
このほか歴代の城主が眠る「佐嘉神社」や「松原神社」、最新鋭の大砲づくりを可能にした反射炉跡など質実剛健がぴったりの佐賀城下町の雰囲気をぜひ味わってみてください。
目次
佐賀城へのアクセス方法
飛行機で行く場合
佐賀空港バスのりばから佐賀空港線 佐賀駅バスセンター行きに乗車(約20分)。博物館前バス停で下車してすぐ。
新幹線・電車で行く場合
・JR長崎本線・佐賀駅から徒歩30分
・JR長崎本線・佐賀駅からタクシー利用で10分
・JR長崎本線・佐賀駅からバス
<バス利用の場合>
・【6】佐賀城跡線(佐賀城跡行)⇒ 佐賀城跡 降車
・【24】平松循環線(博物館→長瀬町)(佐賀駅バスセンター行)⇒ 博物館前 降車
・【25】広江・和崎線(和崎行)⇒ 博物館前 降車
・【26】平松循環線(長瀬町→博物館)(佐賀駅バスセンター)⇒ 博物館前 降車
・JR長崎本線・佐賀駅からタクシー利用で10分
・JR長崎本線・佐賀駅からバス
<バス利用の場合>
・【6】佐賀城跡線(佐賀城跡行)⇒ 佐賀城跡 降車
・【24】平松循環線(博物館→長瀬町)(佐賀駅バスセンター行)⇒ 博物館前 降車
・【25】広江・和崎線(和崎行)⇒ 博物館前 降車
・【26】平松循環線(長瀬町→博物館)(佐賀駅バスセンター)⇒ 博物館前 降車
車で行く場合
・JR佐賀駅から車で約10分
・長崎自動車道の佐賀・大和インターチェンジから
246号線(約7.5km)⇒与賀町交差点左折⇒郵便局前交差点右折⇒栄城橋交差点左折⇒100m先右折⇒佐賀城本丸歴史館駐車場で約25分
・福岡市より国道263号(三瀬トンネル有料道路経由)にて約90分
・長崎自動車道の佐賀・大和インターチェンジから
246号線(約7.5km)⇒与賀町交差点左折⇒郵便局前交差点右折⇒栄城橋交差点左折⇒100m先右折⇒佐賀城本丸歴史館駐車場で約25分
・福岡市より国道263号(三瀬トンネル有料道路経由)にて約90分
駐車場
無料 119台
・常設駐車場:39台
※身体障害者用駐車場4台含
・臨時駐車場:80台
※バス駐車場9台含
・常設駐車場:39台
※身体障害者用駐車場4台含
・臨時駐車場:80台
※バス駐車場9台含
佐賀城、最寄りの場所からのアクセス方法
電車利用の方は、JR佐賀駅から徒歩で30分ほどで佐賀城本丸です。
ロータリーから南にまっすぐなのでわかりやすいです。
駅からバスで向かうのも10~15分に1本程度ありますので向かいやすいです。
車でお越しの方は、佐賀城本丸歴史館駐車場が近くて便利でしょう。(そのほか近辺に2つほど駐車場があります)
今回は、本丸歴史館駐車場から鯱の門、本丸御殿、本丸内の土塁や石垣を紹介し、三の丸や佐賀神社、松原神社、大財端城をめぐるルートを紹介いたします。
ロータリーから南にまっすぐなのでわかりやすいです。
駅からバスで向かうのも10~15分に1本程度ありますので向かいやすいです。
車でお越しの方は、佐賀城本丸歴史館駐車場が近くて便利でしょう。(そのほか近辺に2つほど駐車場があります)
今回は、本丸歴史館駐車場から鯱の門、本丸御殿、本丸内の土塁や石垣を紹介し、三の丸や佐賀神社、松原神社、大財端城をめぐるルートを紹介いたします。
佐賀城を散策する
鍋島直正公の像と二の丸
佐賀城本丸歴史館駐車場から城巡りスタートです。
駐車場は旧二の丸跡で、場内には大きな鍋島正直公の像があります。
鍋島直正公は、藩校での教育に一際力を入れた人物で、佐賀藩出身の明治維新の志士たちに大きな影響を与えた人物として有名です。
駐車場は旧二の丸跡で、場内には大きな鍋島正直公の像があります。
鍋島直正公は、藩校での教育に一際力を入れた人物で、佐賀藩出身の明治維新の志士たちに大きな影響を与えた人物として有名です。
鯱の門
本丸への入り口に一際大きな櫓門が見えます。
これが「鯱の門」です。
2重2階の櫓門と1重2階の続櫓がセットになっています。
非常に巨大で、城門には佐賀の乱で政府軍に攻められた際についたとされる弾痕が複数のこっています。
これが「鯱の門」です。
2重2階の櫓門と1重2階の続櫓がセットになっています。
非常に巨大で、城門には佐賀の乱で政府軍に攻められた際についたとされる弾痕が複数のこっています。
アームストロング砲
鯱の門をくぐると本丸です。
入ってすぐの場所に「アームストロング砲」がおいてあります。
アームストロング砲は19世紀初頭にイギリスで開発された最新鋭の大砲で、軽くて移動が容易で素早く連射できることから世界中で販売されました。
佐賀藩で特筆すべきは、当時最先端のこの大砲を開発できる技術を有していたことで、藩が教育に力を注いできた一つの証となりました。
現在も1年に1回、アームストロング砲を発射するイベントが開催されています。
入ってすぐの場所に「アームストロング砲」がおいてあります。
アームストロング砲は19世紀初頭にイギリスで開発された最新鋭の大砲で、軽くて移動が容易で素早く連射できることから世界中で販売されました。
佐賀藩で特筆すべきは、当時最先端のこの大砲を開発できる技術を有していたことで、藩が教育に力を注いできた一つの証となりました。
現在も1年に1回、アームストロング砲を発射するイベントが開催されています。
本丸御殿(本丸歴史館)外観
鯱の門を右手に回り込むとすぐに、本丸御殿が見えてきます。
入口横にもアームストロング砲があります。
本丸御殿内は靴を脱いで内部を見学します。
入口横にもアームストロング砲があります。
本丸御殿内は靴を脱いで内部を見学します。
本丸御殿内部
入ってすぐの「御式台」横には売店があり御城印も販売しています。
内部は順路がありますので案内に従い進みます。
北廊下を通り南廊下から外御書院を見学しながら、御座間や御料理間に進みます。
廊下の横や各部屋に資料や陶磁器などが飾ってあります。
内部は順路がありますので案内に従い進みます。
北廊下を通り南廊下から外御書院を見学しながら、御座間や御料理間に進みます。
廊下の横や各部屋に資料や陶磁器などが飾ってあります。
本丸
本丸御殿を後にして本丸内を散策します。
出て左側に進んでいくと右手に天守台があります。
さらに進むと本丸土塁の緑がきれいな広い空間に出ます。
奥の方には隅櫓台の石垣群も見えてきます。
天守台に上ると石垣虎口門跡の石垣もしっかり見えます。
出て左側に進んでいくと右手に天守台があります。
さらに進むと本丸土塁の緑がきれいな広い空間に出ます。
奥の方には隅櫓台の石垣群も見えてきます。
天守台に上ると石垣虎口門跡の石垣もしっかり見えます。
三の丸
三の丸は本丸西門を出て向かいます。
三の丸に当時の建物はなく、大きな水堀と石垣が残ります。
現在は、佐賀県立美術館や佐賀県立博物館などがありますのでのぞいてみるのもいいでしょう。
西門を出てすぐに左手に向かうと南堀があります。南堀を背にしてまっすぐ県庁方面に進むと左手に三の丸北堀があります。
三の丸に当時の建物はなく、大きな水堀と石垣が残ります。
現在は、佐賀県立美術館や佐賀県立博物館などがありますのでのぞいてみるのもいいでしょう。
西門を出てすぐに左手に向かうと南堀があります。南堀を背にしてまっすぐ県庁方面に進むと左手に三の丸北堀があります。
佐嘉神社、松原神社
更にまっすぐ進み右手に進むと佐賀神社、松原神社です。
三の丸北堀の正面にあたります。
途中には、日本三大弘道館の1つ佐賀藩弘道館の記念碑もあります。(水戸藩、出石藩が残り2つです)
佐嘉神社、松原神社ともに歴代の城主を祀っています。
佐嘉神社は、明治維新に多大なる影響を与えた鍋島直正公、直大公を祀った神社で、その造営は昭和天皇の勅命によって行われました。
松原神社は、佐賀藩の祖、鍋島直茂から代々の佐賀藩主を祀っています。
広大なお社で、朱塗りと焦げ茶色に白、ブルーが配された建物は荘厳です。
三の丸北堀の正面にあたります。
途中には、日本三大弘道館の1つ佐賀藩弘道館の記念碑もあります。(水戸藩、出石藩が残り2つです)
佐嘉神社、松原神社ともに歴代の城主を祀っています。
佐嘉神社は、明治維新に多大なる影響を与えた鍋島直正公、直大公を祀った神社で、その造営は昭和天皇の勅命によって行われました。
松原神社は、佐賀藩の祖、鍋島直茂から代々の佐賀藩主を祀っています。
広大なお社で、朱塗りと焦げ茶色に白、ブルーが配された建物は荘厳です。
清心院(旧大財端出丸跡、村中城跡)
松原神社を後にしてさらに進むとところどころに用水路があります。
大財地区にあるやや大きめの用水路は、江戸時代、多布施を活用した外堀だったところでやや奥まった場所に佐賀城の出丸だった大財端城跡(現在の清心院)があります。
大財端城跡は元々鍋島氏の主君である龍造寺氏の居城「村中城」とその居館があった場所で、現在も龍造寺氏の菩提寺となっています。
大財地区にあるやや大きめの用水路は、江戸時代、多布施を活用した外堀だったところでやや奥まった場所に佐賀城の出丸だった大財端城跡(現在の清心院)があります。
大財端城跡は元々鍋島氏の主君である龍造寺氏の居城「村中城」とその居館があった場所で、現在も龍造寺氏の菩提寺となっています。
佐賀城の御城印と百名城スタンプ
御城印販売場所
佐賀城本丸歴史館
住所:佐賀県佐賀市城内2-18-1
開館時間:午前9時30分~18時
住所:佐賀県佐賀市城内2-18-1
開館時間:午前9時30分~18時
日本100名城スタンプ設置場所
佐賀城本丸歴史館
住所:佐賀県佐賀市城内2-18-1
開館時間:午前9時30分~18時
住所:佐賀県佐賀市城内2-18-1
開館時間:午前9時30分~18時
佐賀城の入城情報
所在地
住所:佐賀県佐賀市城内2-18-1
開城時間
午前9時30分~18時
休館日
12月29日~1月1日
※その他 臨時休館日あり
※その他 臨時休館日あり
料金
無料
制作スタッフ紹介
記事&写真担当
歴史作家。城郭ナビゲーター。
城巡り歴は約40年ほど。防衛施設としての城もさることながら城下町としての街づくりが好き。
特に江戸時代の教育・文化・経済に強く惹かれています。
日本100名城、日本続100名城を中心に訪れたお城の数は150城を超え、2025年に200城を目指し日夜研鑽中。
現在、城トリップで仲間たちと城巡りの情報交換を行いながら記事更新しています。
城巡り歴は約40年ほど。防衛施設としての城もさることながら城下町としての街づくりが好き。
特に江戸時代の教育・文化・経済に強く惹かれています。
日本100名城、日本続100名城を中心に訪れたお城の数は150城を超え、2025年に200城を目指し日夜研鑽中。
現在、城トリップで仲間たちと城巡りの情報交換を行いながら記事更新しています。